猛禽類生息状況調査・保全対策の提案

生態系の頂点に位置する猛禽類(ワシ・タカ類)において、その中でも特に天然記念物・レッドデータブック等に記載のある重要な種類について、行動圏・繁殖状況を含めた詳細な調査を実施し、保全対策を検討しています。

●基礎調査

現地調査に先立ち、文献資料調査を行うとともに有識者へのヒアリング調査を行います。

●現地調査

猛禽類調査

現地調査は、主に定点調査とし、1人1地点の地点配置により、姿や声で対象種を確認します。調査中は猛禽類の飛行・休止個体の確認に努め、確認した場合は飛行経路、止まり場所、時刻、行動内容及び個体の特徴を記録します。観察には8~20倍の双眼鏡と20~60倍の望遠鏡を併用します。調査員は無線機で常に連絡しあい、情報を交換、長時間個体を追跡するよう努めています。
また、ビデオによる個体撮影も行います。

●営巣地・行動範囲等の解析

現地調査の結果得られた飛行軌跡や行動等を分析し、営巣地位置を推定します。その後、繁殖に影響のない時期に現地を踏査し、営巣位置の特定をおこないます。
また経年で得られ蓄積された飛行軌跡と行動の情報を数量的に解析し、繁殖期・非繁殖期の餌場や行動範囲を特定します。

●保全対策の検討

工事中、供用後において、遮音、遮光対策や工事への馴化(コンディショニング)、営巣地誘導のための代替巣設置等の保全対策を検討します。

●カメラ・ビデオによるモニタリング調査

クマタカ

調査対象地周辺に生息する猛禽類(オオタカ・クマタカ等)の営巣地において、その生態に影響を与えぬよう、対象とする猛禽類の繁殖期以前にカメラ・ビデオ等を設置し、継続的に営巣行動等を把握する最新の技術です。工事中に継続的にビデオ撮影することによって得られたデータは、工事のスケジュールと比較することによって、工事に伴うさまざまなインパクトと営巣中の猛禽類の行動への影響を明らかにすることになります。

 

外来種生息・生育調査、駆除対策

●現地調査及び対策の提案

オオハンゴウソウ駆除作業

平成17年6月1日より、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」が施行されるなど、外来種に対する関心が高まってきています。
弊社では、外来種対策の第一歩として、現地調査を承っております。現地調査によって生息・生育が確認された外来種については、適切な対策をご提案いたします。

●外来種対策

植物(オオハンゴンソウ、オオキンケイギク、アレチウリ、ナルトサワギク、オオフサモ、ボタンウキクサ、オオカワヂシャ、オオフタバムグラ、ナガエツルノゲイトウ等)

動物(ブルーギル、オオクチバス、コクチバス、アライグマ、タイワンリス、フィンレイソンリス、ハリネズミ属、ヌートリア、カミツキガメ、ヒアリ、アルゼンチンアリ、アカカミアリ、セアカゴケグモ、ウシガエル、カワヒバリガイ属 等)

獣害対策調査

●現地調査及び対策の提案

ニホンカモシカ、クマ、イノシシ等の生態実態調査を実施するとともに、獣害対策をご提案いたします。